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【開封後でも】ウイスキーの保存・保管方法と場所は?

2024.12.27

【開封後でも】ウイスキーの保存・保管方法と場所は?

お酒には賞味期限がない、って聞いたことありませんか?

大ヒット海外ドラマLOSTにも、数十年前のお酒を飲むシーンがありますが、大丈夫そうな印象でした。

実際、ウイスキーなどアルコール度数の高いお酒は腐敗しにくく、長期保存できるんです。

状態の良いお酒なら、100年越しでも大丈夫と言われています。

もちろん、保管・保存方法は重要です。
オイシイ古酒を楽しむなら、紫外線や温度、開栓状態への配慮は欠かせません。

ですが、しっかり良好な状態で保存されたお酒の風味や香りは、他では決して味わえない、独特の年月の味わいを演出します。

買取市場においても、お金では買えない「時間」という付加価値が、高額査定の評価を受けています。

この記事では、ウイスキーが良好な保存状態を保つための、保管・保存のオススメの場所をご紹介します。

度数の高いウイスキーに賞味期限が無い理由

ウイスキーは古くから北欧で作られていた、蒸留酒の1種です。

定義は国によって異なりますが、一般的には醸造酒(ビールやワインなど)を加熱し、蒸発したアルコールを冷やして再液化し「蒸留酒」のうち、アルコール度数が高い(40度以上)ものがウイスキーとして扱われます。

日本でもウイスキーは幅広く売られているお酒のひとつですが、実際に商品を手に取ると、賞味期限の表記がないことに気付くはずです。

賞味期限がない理由は、アルコール度の高さや不純物の少なさが関係しています。

一般的に腐敗の原因やカビや菌など微生物の繁殖が原因ですが、これらの微生物はアルコール度数が高い液体のなかでは細胞膜を破壊され、生存できません。

また、ウイスキーには微生物のエサとなるタンパク質や糖質も含まれず、劣化が起きにくいと考えられています。

こうした事情から、ウイスキーには賞味期限の表記がありません。

未開栓のウイスキーはもちろんですが、開栓後も保存状態に配慮することで、年単位での長期保存が可能です。

ウイスキー保存・保管のポイント

ウイスキーは長期保存に向いたお酒ですが、正しい保存・保管方法でなければ、品質を保つことはできません。

多量のアルコールを含むため気化にも弱く「何年かほっといたら明らかに量が減ってきた!」なんてトラブルも…。

せっかく何年も寝かしたのに、これではガッカリしてしまいますよね。

そこでここからは、古酒買取のプロとして、ウイスキーの長期保存で注意したいポイントをご案内していきます。

良好な保存状態を保つことで、味わいや品質はもちろん、買取査定にも良い影響を与えますよ。

直射日光を避ける

ウイスキーは紫外線に非常に敏感です。

紫外線にさらされると、ウイスキー中の成分が分解され、色や香りが変化してしまいます。

この現象は「ライトストラック」と呼ばれ、不快な風味を生じさせる原因となります。

そのため、ウイスキーは直射日光の当たらない、冷暗所で保管することが基本です。

「そんなお城みたいな設備あるわけないよ…」と思ってしまうかもしれません。

ですが専用のボトルカバーや箱に入れるだけでも、日光は十分に遮断できます。

箱がないときは、ボトルにアルミホイルを巻くのも手軽で効果的な方法です。

光を遮ることで、紫外線による劣化を防ぎ、ウイスキー本来の風味を保つことができます。

温度や湿度に気を付ける

ウイスキーの保存には、温度と湿度の管理も重要です。

温度の急激な変化は、ウイスキーの膨張・収縮を引き起こし、ボトルや栓に負担をかける可能性があります。

また、温度差による結露も品質に影響を与えます。

ウイスキーの理想的な保存温度は15~20℃、湿度は70%程度とされています。

特に高温多湿にはご注意ください。

高温になるとアルコールや香り成分が揮発しやすくなり、風味が損なわれる恐れがあります。

また、湿度が高すぎるとカビの発生やラベルの劣化を招く可能性があります。

日本は一般的に高温多湿な環境なので、特に注意したいところではないでしょうか。

もちろん、極端な低温も避けるべきです。

低温環境では、ウイスキーの香り成分が閉じ込められ、風味を十分に感じられなくなります。

温度と湿度が安定した環境での保管が、ウイスキーの品質維持には不可欠です。

匂い移りに注意する

ウイスキーは周囲の匂いを吸収しやすい性質を持っています。

栓は一般的にスクリュー栓とコルク栓の2種がありますが、どちらも僅かずつ外気を吸収しています。

また、長期の保存となるとボトル自体にも匂いがついてしまいやすく、注意が必要です。

匂いがつくと本来の香りや風味が損なわれ、品質低下の原因となります。

ウイスキーを保存するなら、こうした事情も踏まえた保管場所の選定が必要です。

特に香水や石けん、芳香剤など、強い匂いのあるものの近くでの保管は避けましょう。

ジメジメした押し入れなども匂いが生じやすく、あまり好ましい環境とは言えません。

できるだけ暗所でありながら風通しがよく、乾燥した環境が好ましいです。

空気に触れさせない

外気との接触もウイスキーには大敵です。

ウイスキーが空気中の酸素と反応して酸化が進み、風味が劣化してしまうからです。

未開栓でも外気との接触を完全に遮断することはできませんが、開封後は特にゆるみや隙間が生じやすく注意が必要と言えるでしょう。

スクリューキャップの場合はしっかりと締め、コルク栓の場合は栓の状態を定期的に確認しましょう。

特にコルク栓は時間の経過や乾燥により縮んだり劣化したりする可能性もあるため、必要に応じて栓の交換を視野に検討すると良いでしょう。

また、ボトル内のウイスキーの量が少なくなると、空気との接触面積が増え、酸化が進みやすくなる点にも注意が必要かもしれません。

必要に応じて、小さなボトルに移し替えることで、酸化や劣化を抑制できます。

色付きの遮光性のある小瓶を使用すると、光の影響も防げて一石二鳥です。

縦置きで保管する

ウイスキーは基本的に縦置きでの保管をオススメします。

映画やドラマでは横に寝かせ保管しているシーンも見られますが、横に寝かせて保管すると、液体が栓に触れ吸収するリスクが生じます。

コルク栓の場合、水分を含み膨張したり、劣化したりする可能性があります。

また、コルクからウイスキーに不純物が溶け出す可能性もあり、風味を損なうリスクもあります。

特に長期保存を考えている場合は、縦置きを徹底しましょう。

縦置きにすることで、栓やボトルへの負担を減らし、ウイスキーの品質を維持することができます。

ウイスキー保存・保管におすすめの場所

ウイスキーの保存には、適切な環境が整った場所を選ぶことが重要です。

以下では、おすすめの場所とその理由、注意点を詳しくご紹介します。

冷蔵庫は注意

実は冷蔵庫はウイスキーの保管には適しません。

たしかに冷蔵庫は光を遮断しますし、湿度も一定に保ちます。

しかし、冷蔵庫内の温度は一般的に、ウイスキーの保存には低すぎます。

また、冷蔵庫には様々な食品や飲料が保管されていますから、これらのニオイがウイスキーに移ってしまい、品質に影響を与えてしまうリスクがあります。

さらに冷蔵庫のコンプレッサーによる振動がウイスキーの成分に影響を与える可能性も考えられます。

短期であれば気にしないで良いようなものですが、長期となると些細な要因もしっかりと考慮しなければいけません。

以上の理由から、冷蔵庫での保管は避けることをおすすめします。

棚や納戸

温度変化の少ない場所にある棚や納戸、クローゼットなどはウイスキーの保管に適しています。

特に扉付きの食器棚や収納棚は、直射日光が当たらず、光を遮断できます。

温度や湿度もむき出しの状態と比較して、一定に保ちやすい環境です。

ただし、湿気が溜まりやすい場所ではカビの発生やラベルの劣化が懸念されます。

適度な通気性を確保し、湿度管理にも気を配りましょう。

また、季節による室温の変化にも注意が必要です。

夏場など室温が高くなる時期には、エアコンで室温を調整するなどの対策を行うと良いでしょう。

ワインセラー

ワインセラーは、ウイスキーの保存に理想的な環境を提供します。

特に電気の力で理想的な環境を保つペルチェ方式の保管庫は、温度と湿度を一定に保てることから長期保存に向いています。

紫外線に強いUV加工を施したものもあり、保管と鑑賞を同時に楽しめる点も魅力的で、コレクターの間で人気です。

こうした電動式のワインセラは、限られたルートでしか入手できないという欠点がありました。

しかし、近年は流通網の拡大により、アマゾンなどで手軽に入手できるようになっています。

なお、ワインセラーを選ぶときは、サイズや保管方法にご注意ください。

ワインセラーにはボトルを横に寝かせるタイプと、立てて収納できるタイプがありますが、ウイスキーに向いているのは立て置きです。

購入前にボトルを立てて収納できるか、確認してから選ぶことが重要です。

また、ワインセラーを設置する場所も重要です。

基本的には、直射日光や温度変化の少ない場所を選びましょう。

古いウイスキーや状態の悪いウイスキーの見分け方

ここまで長期保存の方法やポイントを解説しました。

ですが、これだけでは実際に長期保存したウイスキーの状態の良し悪しを判断することができませんよね。

いかに理想的な状態と言われても、できれば自分で判断してから飲みたいものです。

ここからは、長期保存されたウイスキーの状態を見極めるためのポイントを解説します。

液面低下

まずはボトルの中のウイスキーの液面に注目しましょう。

大きく下がっている場合、注意が必要かもしれません。

液面低下しているということは、栓の密封状態が不十分で、一部のアルコールが気化している状態を指すからです。

一般的に、液面が下がるとボトル内の空気の量が増え、酸化が進みやすくなります。

アルコール度数の低下や風味に影響を与えている可能性もある、注意が必要です。

低品質な製造ライン

もともとの製造ラインの品質が低く、保存に問題のあるボトルも少なくありません。

「新品未開封なのに液面が低下している」というような場合、こうした事態も考えられます(全てが製造側の問題、というわけではありません)。

特にオールドボトルと呼ばれる製造からかなり年月の経っているボトルでは、かなりの頻度で「未開封なのに液面が低下している」事象が見られます。

一般的に、年月の経過による液面低下は風味や香りに影響を与えると考えられています。

逆にほとんど感じられない、という意見もありますが、ここで重要になってくるのが「買い手からは敬遠されがち」という事実です。

自分で楽しむ分にはあまり影響しないかもしれません。

しかし、買取に出す場合、新品未開封でも液面低下が査定に影響を与える可能性はあります。

特級表記

特級表記とは、日本では酒税法により制定した品質を示す指標です。

同法でウイスキーは「特級」「一級」「二級」に分類されていました。

アルコール度数や品質に応じて等級が付けられていたからです。

特級表記のあるウイスキーは、少なくとも30年以上前に製造されたものであり、品質面も十分に信頼できると言えるでしょう。

ヴィンテージ品として高い価値を持つケースも多く、当時の売値以上の価値がつくケースも珍しくありません。

もちろん、特級表記のウイスキーと言えど、保管状態は重要です。

状態が良ければ、風味を損なわずに楽しむことも可能ですが、劣化している場合は風味が大きく変わっている可能性があります。

色の変化

ウイスキーの色が明らかに変わっている場合も注意が必要です。

通常、ウイスキーは琥珀色やゴールド色をしています。

しかし、年月の経過とともに濁りが出てきたり、異常に暗い色合いになる場合は、品質が劣化している可能性があります。

光や温度変化による成分の変化が原因で、風味にも影響を及ぼしているかもしれません。

沈殿物や浮遊物の有無

ボトルの底に沈殿物が溜まっていたり、液体中に浮遊物が見られる場合があります。

これらの多くは、ウイスキー中の成分が化学反応を起こし、固形化したものです。

飲用しても健康に害はないとされていますが、風味や口当たりが損なわれている可能性も否定できません。

また、保管状態に問題があった場合、全く別のモノという可能性も考えられます。

香りや味の異常

香りや味も品質を見極めるうえで重要です。

開栓後まずはウイスキーの香りを確かめて、異臭がしないか確認しましょう。

カビ臭や酸っぱい臭いがする場合は、酸化や汚染が進んでいる可能性があります。

味見をしてみて、明らかに風味が落ちていたり、苦みや異常な味がする場合も、飲用を避けた方が良いでしょう。

栓の状態

コルク栓の場合、栓が劣化してボロボロになっていることがあります。

栓が破損していると、密閉性が失われ、空気や異物が入り込みやすくなります。

保管中も定期的に栓の状態を確認し、問題がある場合は交換を検討すると良いでしょう。

ラベルやボトルの状態

ラベルが剥がれていたり、ボトル自体にひび割れや損傷がある場合も注意が必要です。

これらは保管環境が適切でなかった可能性を示しています。

特にラベルの情報が読めないと、ウイスキーの種類やアルコール度数がわからず、適切な判断ができなくなります。

いただき物のウイスキー、どうしたら?

ウイスキーはその価値と人気ぶりから、贈答品や記念品にも広く用いられています。

普段は飲まない、という方も、入手する機会が多いお酒とも言えるでしょう。

どうして良いかわからず、持て余している方も多いのではないでしょうか。

ここからは、ウイスキーの活用方法をご紹介します。

自分で楽しむ

まずはご自身で嗜まれてみてはいかがでしょうか。

ウイスキーは人によって色々な楽しみ方ができるお酒です。

ウイスキー本来の深い味わいと香りを堪能できるストレートを皮切りに、氷が溶けるにつれて味の変化を楽しめるロック、好みの味を追求するのに向いた水割り、炭酸水で割ることで爽快感が増すハイボールなどが人気どころ。

他にもホットやコーラ割、ジンジャー割など、時代とともに様々な味わい方が考えられるようになりました。

ウイスキーはおつまみとも相性の良いお酒です。

チョコレートやナッツ、チーズなど、色々なおつまみと合わせることで、新たな味わいを発見できます。

季節や気分に合わせて飲み方を変えることで、多彩な魅力を楽しむことができるお酒です。

インテリアとして飾る

ウイスキーはインテンアとしても人気のある商品です。

高級感のあるボトルが多く、戸棚やワインセラーに飾って眺めるだけでも楽しめます。

海外ラベルをいくつか集めて飾ってみると、そこだけ異国になったような存在感を放ちます。

また、同じ製品でも年代によりデザインが微妙に違うボトルもあります。

こうした商品を集めて並べ、時の流れを表現する、というのも一興ですよね。

実のところ、飲まないけど集めている、という方も結構いらっしゃいます。

飲まないウイスキーは買取という方法も

自宅に飲まないウイスキーが眠っているなら、買取に出すというのもひとつの手です。

特に有名ブランドのウイスキーは価値が高く、高値で取引されています。

なかでも20年や30年など年月が経過したウイスキーのには限定品や希少価値の高いウイスキー、ヴィンテージ品などがあり、売値以上の値段を期待できます。

このように価値のあるウイスキーを、捨ててしまうのはもったいないです。

古いからと捨ててしまうより、他の方に楽しんでもらった方が、お酒も喜ぶことでしょう。

ちなみに、ウイスキーの査定で最も大切な要素は、保管状態です。

状態が良ければ、新品未開封はもちろん、開封後のものにも値段が付くケースは多々あります。

「売れるかどうかわからない…」ときは、信頼できる買取業者への相談をオススメします。

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まとめ

ウイスキーは賞味期限がなく、適切な保管・保存方法を守れば長期間にわたり美味しく楽しむことができます。

紫外線や温度変化、匂い移り、空気に触れさせないことなど、注意すべきポイントがあります。

直射日光を避け、温度と湿度が安定した場所で縦置きで保管することで、ウイスキーの風味と香りを長く維持できます。

また、開封後は空気に触れさせない工夫や、匂い移りに注意することが大切です。

飲まないウイスキーがある場合は、買取に出して有効活用するのもおすすめです。

ゴールディーズではお酒を高価買取中ですので、ぜひ専門店にご相談いただき、眠っているお酒の価値を確かめてみてください。

大切なお酒を正しく保管し、その魅力を最大限に引き出しましょう。

そして、ウイスキーの深い味わいと香りを心ゆくまでお楽しみください。

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